人の死を予知できる少年が通う学校の一幕。
2年3組では早川秀美といった少女が二人組の女子に「遊ぶ」といった体で校舎裏に呼び出されていく。途中、女子二人の仲間である男子二人も合流。
校舎裏に行く途中で担任教師とすれ違う。彼は事情を知りながらも見てみぬ振りといった印象で角が立たないように挨拶してスルー。
そして校舎裏。
いじめ男子に背中を思い切り、蹴られる秀美。横転する。そしていじめっ子達も満足したので秀美を置いて解散。リーダー格であるいじめ女子の一人が耳元で囁く。
『先生にチクったらブッ殺すかんな』
秀美は立ち上がり、帰るのではなく校舎に戻っていく。そして屋上へ。フェンスに手をかけてよじ登ろうとすると人の死を予知できる少年が彼女に声をかけていく。
『あのさ、飛び降りとかやめてくんない?こんな所で死なれたらいい迷惑なんだけど』
少年は秀美に告げる。
自殺されたら屋上へ自由に出入りが出来なくなる。ただ、無理に自殺を止めるような事はしない。最後に忠告をして去っていく少年。
『遺書、書いてないだろ?イジメを苦にして自殺したと思われるよ』
秀美に自殺するなら飛び降りる理由をしっかりと書き残しておいた方が良いと告げる。彼女の心を見透かしたような発言。
秀美は自殺する事なく、この日は自宅に帰っていく。
自宅に着くと彼女の弟である秀人が出迎えようとするが母親から制止させられる。母親いわく秀美は…。
『どうでもいい、あの子は…』
秀人は引き続き、勉強をやらされていく。そして自室に入ると先程の件を思い出す秀美。一人で呟く。
『…誰?』
翌日、朝から秀美に絡むイジメ女子二人。この日は上履きを早々に隠されていた。そんな彼女達を無視して秀美は2年2組の教室を尋ねていく。
『誰?』
いじめ女子に予知できる少年の詳細を尋ねる秀美。彼女から話しかけられたのは初めてであったいじめ女子達。驚くと共にいじめ男子が合流。少年と同じクラスなので詳細を求めていく。
『ああ…なんてったっけな名前…話した事ねーや…なんかいつも一人でいる暗いやつ』
同じクラスメイトでも少年が一体何者なのか不明な点が多かった。そして秀美はそのまま、いじめっ子達を無視して自分の教室に戻っていく。いじめ女子の一人が悪巧みを考えていく。
『いい事思いついちゃった』
その日の放課後。
いじめ男子二人が少年を帰ろうとする少年を呼び止めて校舎裏に誘い出していく。校舎裏にはイジメ女子と秀美の姿。
秀美が少年の事を好きだと思っているイジメ女子。彼女を煽って告白させようとしていく。しかし、野暮ったい髪型をしていたので整えてあげると告げるイジメ女子。
持っていたハサミで美容院ごっこと称して秀美の前髪をバッサリとカットしていく。しかし、お世辞に上手いカットと言えず、まだ野暮ったいし、前髪で顔も隠れている状態。
そして秀美に接近していく少年。耳元で囁く。
『君が飛び降りようとしたのは、からっぽだったからだろ?』
『でも今は違うだろ?だったら…好きにしなよ』
頷く秀美。
振り返ってイジメ女子の持っていたハサミを奪う。そしてイジメ女子の一人の髪を問答無用でバッサリとカットしていく。
『美容院ごっこでしょ?あなたが私にした事をしただけ…遊んでるんでしょ、私たち』
突然の豹変にビビるイジメ女子、男子。
さらに秀美はイジメ女子のカットが下手過ぎると称して、自ら前髪をカットしていく。そして前髪で隠れていた顔が露出する。
『で?次は何して遊ぶ?』
ここで第6巻は終了である。